羊聖杯戦争のリプレイのようななにか⑦

【Ending】

魔剣士が剣を構えながらこう切り出す。

「さて、聖杯の在処も知れたことだ。そろそろ、この同盟も解消するべき頃合いなのでは?」

「セイバー、もう、いいんだ。」

完全に虚を突かれた顔をするセイバー。

その声の主はセイバーのマスター、一ノ瀬幸助だった。

「確かに、僕は報われない男なんだろう。妻と子供を殺され、ただ運命を憎むことしかできない哀れな男なんだろう。そんな男が、幸せな時間を取り戻すことを願ってなにが悪いんだよ。この先、真っ暗な道を一人でどうやって進んでいけばいいんだよ!」

男は大粒の涙をこぼしながら続ける。

「でもな、でも…。もし、聖杯を使って願いをかなえたとして、人の幸せを踏みにじってまで、自分の幸せを優先したとして、はたして妻は、子どもたちは、それを喜んでくれるだろうか…?」

男は枯れかかっている声を振り絞る。

「僕には…そんなことできない。本当の幸せは、もう戻ってこないことくらい、わかってるさ。だからさ、聖杯はもう、諦めるよ。」

「本当にそれでいいのか?」

男は少し間を開けた後、深くうなずいた。

「フン、全く呆れた男よ!意気地のないにもほどがある!我が聖杯を獲得した暁には受肉して人間界を再び支配してやろうと思っていたのにな!計画が台無しではないか。」

魔剣士は向き直って他の者に告げる。

「お前たちはどうするのだ?」

 

硲巽はともに戦ってきた友のほうを向いた。

彼はまだ戦い足りなさそうだったが、どこか満足そうな顔をしている。

突然、狂戦士は右手を胸のあたりまで上げると、拳を固め、親指を突き出した。

グーサインだ。

少年は、晴れやかな笑顔で同じポーズをとった。

そして、彼の姿がおぼろになり完全に消えてしまうまで、互いに友情を確かめ合うかのように、そのポーズを変えることはなかった。

 

「おい、兄貴。」

ポルックスはマスターに呼び掛ける。

「俺のことはいいからよ、妹さんを迎えに行ってやれよ。」

「でも…」

「いいっていいって、俺もあんたに神妙な顔されながら見送られるのはごめんだ。」

黒霧長人は困った顔をする。

そんな時だ。縄に縛られたままの四象道人が芋虫のように体をくねらせながら、弥生のいる研究棟へ向かっている姿が視界に入った。

「おいおい、早くいかねぇとあいつに奪われちまうぞ!」

あわてて長人は妹を迎えに行った。

一人きりになったアーチャーはつぶやく。

「頼りねぇサーヴァントですまねぇな、マスター。でもよかったじゃねぇか。俺が失ってしまったものを失わずに済んでよ。絶対、守り通して見せろよ。」

そういい終わる頃には彼の体は虚空に消えていた。

 

少女は桜の花びらが舞い散るのを見た。

「ちぃちゃん、憶えていますか?クレープ屋さんとかメイドカフェとか、よく二人で遊びに行きましたよね。」

なにか胸のあたりに違和感を感じる。

「私が一方的に連れまわすばかりでしたけれど、ちぃちゃんは楽しんでもらえましたか?」

黙ってうなずく。

「それはよかった。でももう長くはなさそうです。ああ、三丁目のクレープ屋さんのスペシャルクレープ、おいしかったなあ。もう一度、食べたかったなー。」

いつもならお腹がすくような話題だが、それ以上に胸のあたりの違和感の方が気になる。

お腹がすくような感覚に近いけれど、どこか違うようなこの感じ。

「そんな悲しい顔しないで。私まで悲しくなってしまうではないですか。」

ランサーはうっすら涙を浮かべている。

「でも、大丈夫、私たちは友達ですから。いつかきっとまたどこかで巡り合えますよ。」

視界がすこしぼやける。

「また会いましょう、ちぃちゃん。・・・ううん、マスター。大好きですっ」

この言葉に、ほんのすこしだけ満たされる感覚を覚えた。

季節外れの桜の樹は、静かに、そして晴れやかにたたずんでいる。

その花びらは、風に吹かれて暁の夜空へと流れていくのだった。

 

 

 

 

 

こんこん、と部屋をノックする音が聞こえる。俺は返事をすると、扉が開き、弥生が本を読んでいる俺のためにコーヒーを持ってきてくれた。ありがとう、と言うと、彼女は少し微笑んだ。彼女は俺が何の本を読んでいるのか気になるのだろう、横からのぞき込んできた。やわらかな髪、きめの細かい白い肌、触れただけで壊れてしまいそうな華奢な体つき。髪がはらりと俺の頬に触れるのを感じる。その髪のある所に手を伸ばすけれど、その手は空を切るだけだ。やっぱり俺には触れることができない。

なんとなく、彼女は近い未来俺のもとを離れていく気がする。でも、それでもかまわない。失った日々を取り戻すために、これからの避けられない別れのために、一日いちにち、俺たちは幸せをかみしめていくだろう。

羊聖杯戦争のリプレイのようななにか⑥

クライマックスシーンです。

今回、調子に乗ってかなり脚色を強くしました。(実際のロールプレイとは異なる表現、誇張があるのでご注意ください。)

果たして聖杯は誰の手に。

 

【マスターシーン5】

俺たち兄弟はいつでも一緒だった。

父親は違ったけれど、俺たちは本当の兄弟のような絆で結ばれていた。

兄さんは俺を一番の剣闘士として認めてくれていたし、

俺も兄さん以上の馬術の名手を知らない。

お互いに信じあった俺らに敵うものは一人もいないと思ってた。

でも、あの時は違った。

完全に奇襲だったんだ。

兄さんと俺は不意をつかれて弓に体を貫かれた。

俺は雷神の血を引いていたから不死身だったが、兄さんは普通の人間だ。

俺は大切な人をこんなにも簡単に失った。

その後、俺は父親に兄さんを、カストールを生き返らえらせるよう何度も懇願した。

でも、その願いは受け入れられなかった。

俺は不死性を対価にして、死してなお、兄さんと共にあるために星になった。

 

それからずっと後のことだ。

俺は誰かが呼ぶ声を聞いた気がした。

気づくと、俺は薄汚れた洋館の一室に立っていた。

目の前にはボロボロになった青年の姿。

「妹を、弥生を、救ってやってくれ…」

まっすぐな目をした青年はそう言うと床に倒れこんでしまった。

俺は、この人間のために命を燃やすことを決意した。

こいつには俺みたいな思いをしてほしくない。

大切な人を、兄を失った俺ならこいつの気持ちが痛いほどわかる。

我が名ポルックスの名に懸けて、マスター黒霧長人の妹弥生を救い出して見せよう。

 

 

【クライマックスシーン】

各PLは回想を行い、真名を明らかにすることで自己強化を行うことができる。

セイバー・ランサー・バーサーカー陣営はそれぞれ回想を行いました。

キャスター?奴は死んだよ。

 

アーチャー・ランサー・バーサーカー陣営はライダーのいる大学病院へ。

セイバーはユリア・オルテンシアの謎を探るため、再度修道院のあった場所へ向かう。

セイバーは技能判定に成功し、魔力の残滓が大学病院へと続いていることに気づく。

そこで彼らもまた、少し遅れて大学病院へと向かうのだった。

 

大学病院へと到着する一行。

アーチャーは射撃術で結界を破ろうと試みる。

今度こそ、成功。(GMひと安心)

結界に人一人分通れるくらいの穴が開き、そこから侵入することに。

 

 

 

中ではライダーとそのマスター、ワンス・ハーウェイが待ち構えていた。

「君も聖杯戦争に参加していたとはね、長人君。」

白衣の医師は長人に向かって言葉を発した。

「当然だ。妹の命がかかってるんだからな。お前の計画を見過ごすわけにはいかねぇ。」

少年はそう答える。

「ところで―」

ランサーが話に割り込む。

「ライダーのマスター、あなたの狙いはなんなのです?」

「私の目的?隠す必要はないか。根源への到達だよ。」

ランサーは質問を続ける。

「魔術師ではないあなたがなぜ根源など目指すのです?」

男は答える。

「確かに、私は魔術師ではない。魔術の素養も、ない。だが、未知への探求という意味では科学も魔術も同じ方向性だと思うのだがね。私は医学以外にも多くの学問を修めてきた。多くのことを知った。しかし、どれも私を満足させるものではなかった。そんな時だよ、彼女に出会ったのは。彼女は私に未知の可能性を示してくれた。魔法という、心躍るような可能性の塊を。私は以来、オカルト関連の書物を読み漁った。そこで知ったのだ。聖杯戦争という東洋で行われた儀式のことを。」

ランサーは再び問う。

「では、黒霧弥生さんを生かすつもりはないということですね?」

「ああ、その通りだ。君たちとはいずれ対立することはわかっていた。そろそろ、この聖杯戦争も終わりにしよう!」

 

 

―――――戦場を駆け回る騎兵は敵からの攻撃を身を翻し躱す。

消耗の色は次第に色濃くなっていく。

一流のサーヴァントとはいえ、魔術士ではないマスターでは多勢に無勢。

いずれ敗北することは目に見えている。

せめて、一騎だけでも!

死力を振り絞った騎兵は猛突進をくりだす。

しかし、その攻撃が敵に届くことはなかった。

英雄の放った斬撃が、騎兵の体に突き刺さる。

勝負あり。

 

 

ライダーは消滅した。止めを刺したのは、アーチャーだった。

残されたマスターは観念したようだ。静かに、目を瞑っている。

「では、弥生さんの居場所をおしえてもらいましょうか。」

ランサーが問う。

「ああ。彼女なら研究棟の一番奥の部屋にいる。だが、彼女はこの結界から出ることはできない。」

「ええ、その通り。彼女はこのアサシンの作り出す結界から逃れることはできないわ。」

どこかから、声が聞こえた。

その声の主は、自分から姿を現した。

ランサーはその女に見覚えがあるようだ。

「ユリア・オルテンシア、やはりあなたでしたか。」

「その名前は本名じゃないの。実をいうと、聖堂協会から派遣された監督者でもないわ。本当の名前は市城百合亜。魔術士よ。」

「わざわざご丁寧に自己紹介をありがとうございます。ところで、あなたはなぜこのような回りくどい真似を?聖杯に何を望むのです?」

女は答える。

「そうね、偽の聖杯を与えて争わせたのは少しでも勝率を上げるため。聖杯に望むことは人類滅亡の回避よ。」

「人類が滅亡?何を根拠に?」

「私にはね、未来視の能力が備わっているの。でも完全なものじゃなくて、突発的に表れる。昔ね、私は人類が滅亡する未来を視たの。あんな未来、認められないわ。だから聖杯を使ってその未来を回避するの。」

ランサーの目が少しだけ細くなる。

「私に隠し事は通用しません。あなた、まだ何か言っていないことがありますね?」

すると、百合亜は狂ったように笑い出した。

「プププ、クフフアーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!そうよ!その通り!よく見破ったわねランサーのサーヴァント!私の目的は人類の滅亡を回避すること、そこは間違ってないわ。でもね、フヒッ、なんで私がそんなことするかわかる?それはね、神になるためなの。人類を救った救世主として!人々を支配する存在として!人間を虐げる神として!君臨するためなのよ!」

魔剣士が一歩前に出る。

「ランサーよ。この者に話し合いなど通じぬ。我もかつて悪道に落ちた身成れど、人の美しさに気づいた。人は救うべき存在だが、虐げる存在ではない。だからこそ、この者の思想を許すことはできぬ。」

長人はこうつぶやく。

「弥生をお前の望みのための道具になんか、させるものか。」

硲巽はバーサーカーの方へと目をやる。

バーサーカーは決意のこもった面持ちのまま、こくりとうなずいた。

ジェン・ツィーは黙ったままランサーの前に立つ。

「わかりました、ちぃちゃん。あなたは必ず私が守ります。皆さん、準備はよろしいですね?」

最後の戦いが始まった。

 

 

魔剣士が先陣を切る。

彼の魔術攻撃によって、アサシンは回復手段を封じられた。

アーチャーは射程外から援護を行う。

続いて狂戦士の渾身の一撃がアサシンの肉体を貫く。

しかし、結界は消滅しない。

宝具、『我が魂は神の御業なり』発動!

アサシンは死してなお再び生き続ける。

英雄たちの猛攻を何度も受け、そのたびに蘇生する。

アサシンの刃に塗られた毒に蝕まれ、英雄たちは少しづつ体力を消耗していく。

かのように思われた。

「残念、宝具はすでに発動済みです!」

棋士はそう言い放った。

聡明な棋士はすでに相手の策を読み、事前に手を打っていたのだ。

ランサーの宝具『右上スミ・小目』により、アサシンの復活は阻止された。

次第に薄くなっていく結界。

アサシンの肉体はすでに消えかかっている。

4騎の勝利である。

羊聖杯戦争のリプレイのようななにか⑤

予想外の第4サイクル、開演。

今回のサイクルは各PCがかなり予想外の動きをしています。

ボギーである八百屋ーチャーの番では、ダイスの女神がめっちゃ張り切ってます。

余談ですが、この記事を書いてる途中、文書が一度消えました。

なので、二度目の執筆です。(これも第4サイクルの呪いか…)

偶然か、必然か。幾重にも予想外が編み重なった第4サイクル、お楽しみあれ。

 

【マスターシーン4】

悲鳴。悲鳴。悲鳴。

逃げ出す人々の群れ。

空を覆う黒い影。

見渡す限りの死体。

街は既にがれきの山と化している。

願わくば、これが悪夢であってほしい。

悪夢であってもいいから、長い間続いても構わないから、夢であってほしい。

このどうあがいても絶望的な光景が、現実に起こるとは考えたくない。

しかし、夢というにはあまりに鮮明な光景に、私は絶望する。

この天変地異のような現象に対し、私は何もすることができないのだ。

もうすぐ人類は滅亡するだろう。あの文明を破壊する巨人は1日と経たずに地球上の人類を殲滅するだろう。こんな結末があっていいはずがない。

 

激しい頭痛がする。ひどい眩暈がする。嘔吐物が再びこみあげてくるのを感じる。

すでに私の周囲は私の胃液で汚れてしまっている。

外は鳥のさえずりが聞こえる。街の雑踏が聞こえる。

あの悲劇を引き起こしてはならない。

あんな結末、認められない。

どんな手を使ってでも、必ず覆してみせる。

だって、人間がいなくなったら私が人の上に立てなくなっちゃうじゃないか。

 

 

【第4サイクル】

①ボギー、②hideっこさん、③熊さん、④ふらんさん、⑤まりーちゃん

 

①アーチャー陣営

疑わしいユリア・オルテンシアを追跡するため、ランサーとともに修道院へ向かう。

しかし、修道院にあったはずの場所に建物はなく、あるのはがれきの山だけだった。

そこでアーチャーのマスターは調査技能を振ってそこにある魔力の残滓を追跡しようと試みる。

判定、失敗。

・・・・・

・・・・・

・・・・・えーっと。

うん、ダメだ。この陣営。

 

②セイバー陣営

気を取り直して、セイバーのターン。

バーサーカーのマスターを呼び寄せ、情報を得ようとする。

呼び出しに応じた硲君。

セイバー(中立・中立)は圧倒的有利(だって3対1だからね)をもって前金を要求。

バーサーカー側からライダーのマスターとサーヴァントの情報を受け取る。

そして、交渉に入る。これが長かった。

10分以上にも及ぶ交渉の末、キャスターの真名を教えてもらう代わりに、今後一切バーサーカーに対して戦闘を行わないという条件に落としどころを見つけた。

ここまではよかった。

突如セイバー(くどいようだが中立・中立)は情報を得たのちに口約束を破棄し、バーサーカーに対して戦闘をけしかける。

さすがに圧倒的不利を前になすすべなく、バーサーカーは撤退。

セイバー陣営に自らの秘密を公開する。

おわかりいただけただろうか。このセイバー、血も涙もない悪党である。

属性は混沌・悪に書きかえた方がいいかもしれない。

 

③キャスター陣営

水晶玉で周囲をうかがっていたキャスターとそのマスターは、バーサーカー陣営に情報を売られたことを知る。

怒り心頭に発したキャスター陣営は、すぐさまバーサーカー陣営のいるところへと報復へ向かう。

乱入を試みたキャスター陣営であったが、一足遅かった。

バーサーカーは既に撤退済みで、到着すると間もなくセイバーら一行に見つかる。

そこでランサーがキャスターに対して宣戦布告をする。

数的不利のため、キャスターは即時撤退。

撤退の条件として、最後の秘密である第三宝具を公開した。

これによりすべての情報がすべてのPLに筒抜けとなったキャスター陣営。

身も心もすっぽんぽんである。

 

バーサーカー陣営

先の戦闘から撤退後、近くの草むらに潜伏。

期をうかがって歩法で一番話のわかりそうなランサーに接近。

手紙を渡す。

手紙を受け取ったランサーは、バーサーカー陣営との待ち合わせ場所へと向かう。

そこで、再度交渉。

バーサーカー側の条件は、今後戦闘を申し込まれないこと。

ランサー側の条件は、バーサーカーに対して令呪を用いてランサー陣営に対して叛逆させないことであった。

互いに合意し、ターン終了。同盟関係(?)が結ばれた。

 

⑤ランサー陣営

キャスター陣営の居城へと乗り込む。

陣地を作成しているキャスターに対して3騎士+バーサーカーを引き連れて討伐しようとするパワープレイっぷり。

降伏および服従を求めるも、キャスターのマスターはそれを認めなかった。

令呪をもってキャスターを自害させる。

基本的にはクライマックスシーンまでPLのキャラの脱落はないのですが・・・

令呪(GM裁量)ってことなので、OK出しちゃいました()

キャスターは自害、マスターは縄で雁字搦めにされることに。

これぞカオス。どう収拾をつければいいんだ・・・ 

 

 

それぞれの思惑が交錯する聖杯戦争、ついに次回で最終回です(多分)

マスターが空気でセイバーが実権を握るセイバー陣営、彼らはどのような結末を迎えるのか?

八百屋ーチャーの愛称(?)で親しまれているアーチャー。彼はクライマックスで本気を出すのか?そして長人は妹を救うことができるのか?

同盟関係を結んでパワープレイを通すランサー陣営。彼女らの目的は一体何なのか?

もうすでにキャスターはいなくなってしてしまいましたが、四象は勝利することができるのか?

平和主義なバーサーカー陣営。彼らは無事に聖杯戦争を生き残ることができるのか?

クライマックスシーンも目が離せない展開ですよ!

羊聖杯戦争のリプレイのようななにか④

激動の第3サイクル、開幕

 

【マスターシーン3】

この世に医学で解明できないものはない。かつての私はそう信じていた。あの少女と出会うまでは―

あの夜のことは今でも憶えている。忘れろという方が難しい話かもしれない。いつものように私は夜勤で病院に勤めており、いつものようにたくさんの急患が運ばれてきた。

だが、その日は運命の日だったのかもしれない。深夜遅くに4人の患者が運ばれてきた。車での交通事故だという。そのうちの一人―四人家族の長男―は手足の骨折だけで済んだようだが、他の三人は意識不明の重体だった。助かるかどうかは、50-50(フィフティー・フィフティー)といったところか。父親と母親は他の医師に任せ、私は即座に娘のオペを開始した。後部座席に座っていた彼女の外傷は息子同様酷いものではなかったが、事故の際に頭をかなり強く打ったようで、脳内出血が起こっていた。しかしこの程度のオペ、私には造作のないことだ。普段通り進めれば6時間程度で済む。そして見込み通り、手術は滞りなく進み、5時間30分で終わった。

一日が経った。医師の長時間に及ぶ手術の甲斐なく、両親は息を引き取った。息子には、しばらく伝えないとのことだ。私の手術はうまくいったはずだが、娘はまだ目を覚まさない。

手術後二日、娘は未だ眠ったままである。息子は両親の死を伝えられていないが、我々がなにか隠していることに気づき始めたのか、少し焦りが表に出てきたと他の医師が言っていた。

手術後三日。娘はまだ起きる気配がない。息子は現実を少しずつ認識し始め、顔色が悪くなってきた。その夜、私は夜勤だった。家族の様子が気になるようで、息子も病院で寝泊まりしているようだった。

皆が寝静まったころ、突然廊下で声が聞こえた。私はあわてて飛び出すと、その声の主はあの少年だった。少年は廊下を一目散にかけていった。気になる私は彼の後をついていくと、そこには眠っているはずの少女の姿があった。彼女に抱き着こうとする少年の姿は空をとらえ、そのまま通過していった。私はその光景に目を疑った。夢ではないかと何度も確認した。しかし、それは紛れもない現実だったのだ。彼女の足は地につき、我々の目には映るが、しかし触れることはできないのだ。私も近くに行って何度も確認した。姿はあるのに、決して触れることはできなかった。呆然とする私を尻目に、彼女は自分の病室の扉を開け、中に入っていった。

翌日の朝、娘は何事もなかったかのように目を覚ました。

 

 

【第三サイクル】

順番は、⓵ボギー、②まりーちゃん、③ふらんさん、④hideっこんさん、⑤熊さん

 

⓵アーチャー陣営

商店街で聞き込み調査を行っている(という体の)セイバー・ランサー陣営に接触。

その際、即席でGMが八百屋という舞台設定を行った(これが以降もネタにされることになろうとは…)

アーチャーが八百屋で2組に接触した後、廃工場に移動、アーチャー側から知っている情報を提示する。

提示した情報は【黒霧長人の秘密】、【黒霧弥生の秘密】、【ワンス・ハーウェイの居所】の3点。

 

【黒霧長人の秘密】

弥生の兄。

没落しつつある魔術家系、黒霧家の長男として生まれる。

既に両親とは死別している。

ワンス・ハーウェイに囚われた弥生を取り戻すために奔走する。好青年なのだが、妹のことになるとキャラが変わったかのように盲目的になるのが玉に瑕。

聖杯への望みはない。強いて言うならば弥生の幸せこそが彼の望みである。

長人の秘密を入手した者は【黒霧弥生の秘密】を入手することができる。

【黒霧弥生の秘密】

長人の妹。

無口な性格で、基本的に兄以外の人間とは話さない。

第三魔法・魂の物質化の体現者。今回の聖杯戦争における器である。

とある事故によって重傷を負い、その際に第三魔法を発現する。以降、自由に発動できるようになった。

しかし、彼女の幽体離脱は霊体が実際に量子を持つため、人間にも視認することができる。

このことが主治医であるワンス・ハーウェイに発見され、なんらかの方法で囚われている。

【ワンス・ハーウェイの居所】

大学病院

 

②ランサー陣営

ワンス・ハーウェイの情報を探るため、大学病院の近くへやってくる一行。

しかし、周辺には魔術師及びサーヴァントの立ち入りができないよう結界が貼られていた。

そこで、アーチャーに結界に穴をあけるよう依頼。

しかし、ここでもヤツはやらかした。

射撃戦の技能に失敗。結界に穴をあけることができなかった。

一同、呆れ気味。

外の様子に見かねたライダーがひょっこりと外に出てくる。

情報の提示を求めるも、交渉決裂。戦闘に入る。

次ラウンドでは最終決戦も待ち受けている予定だったため、GM困る。

あまりライダーの体力を削るわけにもいかないので、数ターンだけ戦闘を行うことにした。

だが、あの弓兵はここでもやらかした。

ライダーの攻撃がヒットし、アーチャー撤退(チーン)

アーチャーはPLからの信用を完全に失った。(以降、そのポンコツっぷりから八百屋―チャーと呼ばれるようになる)

アーチャーの撤退後、アサシンの宝具により周囲が暗闇に包まれ、ライダーは戦闘から離脱。ランサーたちはもといた場所に戻されてしまう。

 

バーサーカー陣営

先ほどの戦闘からほどなくして、機をうかがっていたバーサーカーのマスターは、ライダーに戦闘を申し込む。

申し出を受け入れるライダー。

GMもタイマンなら大丈夫だろうと高をくくっていた。

そう、すべては誤算だったのである。

バーサーカーの攻撃がクリティカルヒット

クリティカルの効果で1D6のダメージを与えられるのだが、ここで最高値の6を出す。たまらず、ライダーはダウン。

なぁにこれぇ。

最悪負けてもいいとは思ってたが、まさかワンパンKOされるとは思ってなかった。

勝利したライダーは【ワンス・ハーウェイの秘密】と(サービスで)ライダーの真名を入手。

 

【ワンス・ハーウェイの秘密】

天才医学者。ライダーのマスターであり、今回の聖杯戦争の発案者でもある。

黒霧弥生を患者に持つ。

性格は冷静沈着。そして目的のためなら手段を択ばない。

魔術師ではなく、魔術の素養はないのだが、黒霧弥生との邂逅により魔術などのオカルトに興味を持つ。もちろん、理論を知ったところで素養がないので魔術を使うことはできない。

ただし、医学者なので、薬品などを用いたサポートを行う。

実はユリア・オルテンシアと協力関係にある。

聖杯への望みは根源への到達。

 

④セイバー陣営

大学病院近くの建物の屋上から様子をうかがっていたセイバー陣営一行は、ライダーとの戦いに勝利したバーサーカーを捕捉する。

とっつかまえようとするセイバー(中立・中立)とどうしても戦いたくないバーサーカー陣営。

ダイスで勝負を決めることに。

バーサーカーが撤退の特技判定に成功、対するセイバーは用兵術でダイスを振るが失敗。みすみすバーサーカーを逃がすこととなった。

 

⑤キャスター陣営

水晶で周辺の様子をうかがっていたキャスターは、バーサーカー陣営が撤退してきたこと、セイバー・ランサー・アーチャー陣営がそれを追跡していることを知る。

バーサーカーが須和山に逃げ帰ってくると、セイバーたちに居場所がバレるどころか、衝突は避けられないだろう。

陣地作成をしているとはいえ、さすがに数的不利を感じたキャスターのマスターは、ランサーに対し、伝書バトを飛ばして停戦協定の申し出を行う。

 

第三ラウンド終了です。

予定ではこのままクライマックスシーンに突入するはずだったのですが、話の区切りが悪いことと、セイバー・ランサーがライダーの情報を持っておらず、このままクライマックスに入るのは困るとの申し出があった(要するに駄々をこねた)ので、もう1サイクルはさむことになりました。

これぞ、想定外の真骨頂。

次回に続きます。

羊聖杯戦争のリプレイのようななにか③

なんか長編シリーズみたいになってきました。

パートいくつまで進むんでしょうね。

 

【マスターシーン2】

私は囚われの身。今日もまた、同じ風景を眺めるだけの生活。ある日は病室の窓から、ある日は小さな庭で花々に囲まれて、またある日は、今日みたいに屋上で足を建物の外に放りだしぶらぶらさせながら。ふと振り向くと、まだあどけなさが残る年頃の青年が立っている。

「今日もとくに変わりないねー」

私はうなずく。

「こんなところにいて、退屈じゃない?」

またこくりとうなずく。

「マスターもひどい人だよねぇ。こんなかわいらしい子を閉じ込めちゃってさ。」

青年が話す言葉に悪意は感じられない。退屈そうに街並みを眺めていた私を元気づけようとしているのか、彼はにこっと笑ってみせた。彼はいつもそうだ。いつも楽しそうにしている。友達でもないのに私を励まそうとしてくれる。彼は、いい人なのだろう。

「もうすぐ、日が暮れるね」

夕焼けが、私たちの顔を赤く染めている。彼の顔はさっきよりも少し引き締まっているように見える。

「じゃあ僕は行くよ。」

最後にもう一度にこっと微笑むと、彼は屋上から飛び降り、姿をくらました。

夜が近づいてくる。少しずつ、寒さを肌で感じ取る。

私は、独りだ。今夜もまた、独りなんだ。明日も、明後日も。これからもずっと。

冷たい涙が頬を伝う。孤独感と夜の闇に押しつぶされそうになる。たまらず私はしゃがみこんだ。

「助けて、お兄様」

声にならないその声は、誰にも届くことはない。街は暗闇に包まれる。今夜もまた、魔術師たちの時間がやってきた。

 

【第二サイクル】

ここからボギーシーンが入ります。アーチャー陣営参加です。

順番は⓵熊さん、②ボギー、③まりーちゃん、④hideっこさん、⑤ふらんさん

 

⓵キャスター陣営

霊脈のある須和山に向かう。

本来はアサシン陣営の本拠地として想定していたが、結界の技能判定でスペシャルが出る。これにはGM、困り果てる。

仕方なく須和山にキャスターの陣地を作成することを認める。アサシンには移動してもらって、ライダーのいる大学病院でこっそり結界を貼ってもらうことに。

諜報技能でメイドカフェにいるセイバーを発見。居所を掴む。

 

②アーチャー陣営

セイバー陣営のいるメイドカフェに向かうキャスターに対して奇襲。しかし、2体1ではさすがに相性が悪く、攻撃判定にも失敗し続け、惨敗。逃げ帰る。このあたりからポンコツ具合が垣間見える。

本当はもっと善戦した後に、撤退する予定だった。

キャスター・バーサーカー陣営に【聖杯の秘密2】が公開される。

ちなみに内容は以下の通り。

 

【聖杯の秘密2】

PLが持っている聖杯は贋作である。

真の聖杯はワンス・ハーウェイが所有している。

 

③ランサー陣営

メイドカフェから出たセイバー・ランサー陣営は逃げ帰るアーチャーを発見。アーチャー側からすると戦意はないのだが、ランサー陣営は無慈悲にも追撃。

しかしアーチャーのマスターによる令呪の使用によってアーチャーは姿をくらませ、撤退する。成果なし。

 

④セイバー陣営

キャスターの居所はつかめていたが、バーサーカーまでは見つけていなかったので、捜索。

千里眼技能成功により、バーサーカーの居所を突き止める。

 

バーサーカー陣営

キャスターの真名看破を行い、成功。

 

第二サイクル終了です。

今回は短かったですね。

次回は激動の第三サイクル。

八百屋ーチャーの名前の由来が判明します。お楽しみに。

羊聖杯戦争のリプレイのようなにか②

 

denki-hitsuzi.hatenablog.com

 これの続きです。

 

【Opening】

第五次聖杯戦争から10年後、ロードエルメロイ2世らの活躍によって冬木市の大聖杯は解体された。これにより、冬木の大聖杯を使用した根源への到達の道は閉ざされることになる。今日では魔術師たちはそれぞれの手段を取って己の、己が家系の悲願を果たそうとしている。しかし、主流ではなくなったとはいえ、聖杯を用いた手法は世界各地でみられるようになった。冬木の聖杯を模倣して魔術師たちは根源に挑み、そして次々と敗れていくのだった。

舞台は日本の山間部にある地方都市、荒谷(こうや)市。この地には近年私立大学が建てられ、大学都市としての性格が強まっている。しかし、もともとは辺鄙なド田舎なため、この地へのアクセスは非常に悪い。また栄えている地域はごく一部で、一歩でも外に出ると田畑や森林が広がっている。荒谷市で最も高い山、須和山には、由緒ある須和神社がある。この須和山には非常に強力な霊脈が存在している。それは近年とある魔術師により発見されたものであり、この地に私立大学が建てられたのはあくまでも建前でカモフラージュであった。裏の目的はこの地で聖杯戦争を行うための実験都市にすることだったのだ。

 

参加者は魔術協会を通して招集されることになる。

参加者たちはこの地に顕現する聖杯をめぐり、血で血を洗う争いに身を投じていくのである。 

サーヴァントの召喚シーンはやってもやらなくてもいい。

まりーちゃんとかふらんさんはここで口上言ってましたね。(全部は流石に長いので一部でしたけど)

 

 

【マスターシーン1】

 夜は深まり、住民は寝静まったであろう時間帯。雲は千切れ千切れに漂い、その間からときたま月明かりが顔をのぞかせる。それは魔術師たちにとって格好の舞台だ。それぞれの思惑のままに動き出し、夜の街は戦場へと変わる。

少し離れた場所で鉄を打つような鈍い音が聞こえる。ある者にとっては雑音でしかないが、マスターたちには瞬時に理解できる。戦闘が始まっているのだ。

ジェン・ツィー(通称ちぃちゃん)はカン、カンという音を頼りにその正体を確かめようとしていた。探し当てるのにそう時間はかからなかった。2車線道路の向かい側、歩道で見えたり見えなくなったりする人影が交差するのが視認できた。しかしあまりに苛烈な闘いゆえ、彼女は歩道わきの花壇に身を隠し、様子をうかがうこととした。

2騎の闘いは拮抗しており、どちらが勝ってもおかしくないように見えた。だが、幕引きは案外あっけないものであった。片方のサーヴァントが体制を崩したその刹那、もう一方の剣がその体を貫いた。敗れた者はかすかな光を放ちながら、少しずつその実体を失っていく。

勝者はその姿をしばらく見つめた後、最後を見届けることなく次なる獲物を求め、夜の街へと消えていった。

 

翌朝、ジェン・ツィーは聖堂協会から派遣された監督者に急遽呼び出され、この町の修道院へと赴くことになった。街は朝からなにやら騒がしく、人だかりができているのが遠くからでもわかった。道すがらなので近くまで行ってみると、とあるマンションの入り口にはパトカーが数台止まっており、入り口は厳戒態勢が敷かれていた。ふと顔をあげると、3階の一室のあたりにブルーシートがかけられている。明らかにあの部屋で何か騒ぎがあったのだろう。しかし、中の様子は調べられそうにないため、その場を去ることにした。

修道院についた。すこし古臭い建物のドアを開けると、きしむ音がする。中には一人の女が立っていた。(ここからロールプレイでも可)

彼女の名はユリア・オルテンシア。聖堂協会から派遣された今回の聖杯戦争の監督者である。昨夜の戦闘は彼女も監視していたようである。彼女は敗れたのはアサシンであること、アサシンのマスターはすでに殺害されたことを淡々と説明すると、ちぃちゃんの手に黄金の杯を渡した。ユリア曰く、アサシンが消滅した場所に落ちていたのだという。そして、聖杯があらわれたとき、一番近くにいたのがちぃちゃんだったことが所有するための理由らしい。彼女は仕事は済ませたからもう帰ってほしいというオーラをからだ中から発しており、なんとなく気まずい雰囲気を感じ取ったちぃちゃんは修道院を後にした。

今宵もまた、新たな脱落者が生まれるのだろうか。

 

 

ここからプレイヤーシーン

第一サイクルの順番は、1番まりーちゃん、2番ふらんさん、3番hideっこさん、4番熊さん。

 

【第一サイクル】

⓵ランサー陣営

確か用兵術かなんかで林の中にいるセイバー陣営の居所を入手する。

ランサーがセイバーに対し戦闘を仕掛ける。しかし、すぐに戦闘を終える。

傷ついたセイバーをプライズ・聖杯によって治癒。セイバー陣営からの信用を得る。この際、聖杯をセイバー陣営に譲渡。

仲間になった二人は作戦会議を行うため、なぜか近くのメイドカフェに向かう。

 

バーサーカー陣営

キャスター陣営との接触を図る。

シーン表により、辺りは喧騒に包まれている。騒がしい中にいるふんどし男。シーンはお祭りの最中に決定。

見るからに怪しい男を発見する。キャスター陣営の信用のならない風貌と語り口から、自分から接触したにもかかわらず、何もせずにターンエンド。

 

③セイバー陣営

ランサー陣営とともにメイドカフェに到着。

そしてランサーの特技披露、人間観察。

「例えばそうですね・・・。あの奥にいる男性、彼はたぶん、ゲームか何かのオフ会でノリで行ってみたメイドカフェに嵌ってしまってせっかくブラックなバイトでこつこつ貯めたなけなしのお金を全部つぎ込んでしまい、挙句、メイドさんのチェキを保存するためのアルバムまで買っちゃってもう後には戻れない・・・そんなところでしょうか。私の直感がそう言っています。」

完全に言いたいだけである。(クソ長いフレーバー設定の一つ)メイドカフェに来たのもこのセリフを言いたいがためである。そしてやり玉に上げられて軽くディスられる、す〇やバイトさん。すまない、本当にすまない。スペシャルサンクス。

さらにGMも巻き込まれ、メイドさんの役をやらされる。「萌え萌えキュッ」とか言わされる。とてもつかれた。

セイバーの特技、千里眼によりお祭りの中でもひときわ目立っているキャスター陣営を発見。居所を掴む。

 

④キャスター陣営

相変らず祭りの中。相対するはバーサーカー陣営。

自らの宝具を一つ明かすことで何とか言いくるめて一時的同盟を結ぶ。(硲君ちょーイヤイヤだったけど)

 

 

第一サイクルはこんな感じでした。

今回はここまで。とぅーびーこんてぃにゅーど。

 

羊聖杯戦争のリプレイのようななにか⓵

タイトル通りです。

ダイスの出目とか振ったタイミングとか振った技能とかを全部記録していなかったので、厳密にはリプレイではないです。

話の流れとPLの(奇想天外な)行動、そしてダイスの女神に振り回されるGMの様子をお楽しみください。

設定と想定していたシナリオは以下の記事をご参照ください。

(やっぱりセッションでは想定通りにいかないものですね…まぁそこがTRPGの面白いところでもあるんですが)

 

denki-hitsuzi.hatenablog.com

 

 

【各陣営紹介】

まずは各PLの簡単な紹介を(真名もここで公開しちゃいます)

 

セイバー陣営/PL:hideっこさん

マスターは一ノ瀬幸助、サーヴァントはスパーダ(DMC知ってる人ならわかるはず)

この陣営の秘密は、聖杯を使用し願いをかなえること。

マスターは終始空気でほぼRPはセイバーでしたが、クライマックスでは重大な決断を行った一ノ瀬さん。僕はこういうキャラ好きですよ。

セイバー:スパーダなんですが、人によってはアウトなんじゃね?って思うかもしれません。私も型月世界的にアウトだと思います。でも、こういうハチャメチャな世界線またいだ設定って二次創作(TRPG含め)でしかできないじゃないですか!(激甘GM並感)

一応、hideっこさんがキャラ設定で悩んでいるときにセイバー:ダンテ(神曲のほうの)を構想してたので、ノリでOK出しちゃいました。

 

アーチャー陣営/ボギー(GMがプレイするNPC

マスターは黒霧長人、サーヴァントはポルックス

構想段階では、準主人公キャラのつもりでした。

ですが・・・

こ ん な は ず で は な か っ た

連戦で引っかきまわしてPLに情報を与える陣営のはずがランサーの傀儡となり、

自分から動こうものなら意地悪なダイスの女神がファンブルを出し情報が得られず、

戦闘時でも例にもれずファンブル祭りで役立たず

ど う し て こ う な っ た

とあるエピソードからついた仇名(愛称?)が八百屋ーチャー。(完全に馬鹿にされてる)

一番不憫な陣営でした。(設定も相まって)

名前の由来はわかる人にはわかると思います。(一応、NPCの名前は型月作品のどこかから取って来ています。)

 

ランサー陣営/PL:まりーちゃん

マスターはジェン・ツィー(前回のCoCセッションの生還者、やべーやつ)、サーヴァントは本因坊秀策。

この陣営の秘密は、今回の聖杯戦争に潜む陰謀をすべて暴き出すこと。

この人から3000字以上の設定が送られてきました。服の色とか柄とかまで自分でコーデしちゃってます(必要じゃない情報=フレーバーなのに)。

先日あげた記事の方に全容は公開されているので、興味と気力がある人は読むといいんじゃないですかね(投げやり)。

ぶっ飛んだキャラクターを作製してくるまりーちゃんにしては、今回はかなりまともなキャラになったと思います。

良くも悪くもこのシナリオを動かしてくれた陣営でした。

 

ライダー陣営/ラスボス(?)

マスターはワンス・ハーウェイ、サーヴァントは光武帝

イレギュラーハント形式のシナリオでは多少ボス(イレギュラー)を強く調整するものですが、今回はバトルロワイアルへ移行する可能性もあったので、標準的な強さにしました。(それにしても対多数では何もできないよねー。でも10ターンとかの長期戦になってダレるよりはマシかなーって思いました。)

光武帝霊格はBですが、これはマスターが魔術師ではない為です。本来ならA相当です。

 

キャスター陣営/PL:熊さん

マスターは四象道人、サーヴァントはロキ。

この陣営の秘密は、聖杯を破壊すること。

見た目も設定もやべーやつ。プレイも荒ぶっていた。リアルバーサーカー

狂人を演じ慣れているぞこの男。

企画段階でマスターが根源接続者だったり、ロキがバーサーカー(それ以前にロキレベルの神霊は普通聖杯戦争に呼べない)っていう設定を提示してきたので、さすがにそれらはNG出しました。

前回のCoCセッションでもこの人脱いでたし、裸族なんですかね?

 

アサシン陣営/裏ボス

マスターは市城百合亜、サーヴァントはオオクニヌシ

PLがあまりにも情報を得ようと行動しなかったため、完全に「誰こいつ?」ってなったキャラ。詳しいことは過去記事見てくれ。

ライダーと同様あっけなく死んだので、強さに関しては調整するべきでした。

オオクニヌシは神霊に分類されると思うんですが、舞台の荒谷市は島根をモチーフにしているので、土縁に引っ張ってこられたということで許してください。

 

バーサーカー陣営/PL:ふらんさん

マスターは硲巽(はざまたつみ)。読めない。サーヴァントはシグムント。

この陣営の秘密は、聖杯戦争から生還すること。

一番目的に即して行動してくれていました。

えらい。戦闘しない系バーサーカーえらい。(ちなみにバーサーカーは戦闘を行うたびにマスターの魔力が1点減少します)

バーサーカーは戦闘面では安定して強いですね。やっぱり狂化がチートスキル。

 

 

各陣営の紹介は以上になります。詳細な情報は、先日の記事にありますので、気になったらご確認ください。

あんまり長くなっても読みづらいので、ここで一旦区切ろうと思います。

次回こそはシナリオパートに入ります。