羊聖杯戦争のリプレイのようななにか 番外編

番外編です。

感想とか、小ネタとか、載せられなかった情報を載せていきます。

 

【補足】

まず、⑥と⑦は大きな流れはセッション通りだったのですが、脚色を強めてしまったせいで事実と少しズレが生じてしまいました。

なので、詳細についてはここで補足させてください。

 

・実はライダーとアサシンは瞬殺だった

①でも軽く触れていますが、ボスの強さを調整していませんでした。

なので、さすがに多対1では全く歯が立ちませんでした。瞬殺です。

数ターンなら回避うんぬんでしのげるのですが、避けてるだけじゃ決着つきませんし、ボスの攻撃も必中じゃなくて、避けられるしで泥仕合になりますしね。

そっこーで終わらないように少しHPを上げる程度の調整はした方がいいとは思います。ですが、技能とかスキルとかがチートすぎると、PLからの不満の種になるので、避けるべきです。いいかんじの塩梅ってむずかしい。

 

・エンディングについて

エンディングについて事実と異なるシーンが二点あります。

一点目、一ノ瀬さんなのですが、ランサーから弥生ちゃんを殺さないようにセイバーに対して令呪を使うよう命令されます。

令呪を使えば、自分の望み(及びGMから送られた指令=秘密)をかなえられないので、一ノ瀬さんは葛藤します。

それでも、願いをかなえたとき妻と子どもがどう思うかに思い至り、自らの望みを断ち切るのです。ここのロールプレイ、すごくよかったと思います。ちゃんと動機付けされてるし、クライマックスシーンにふさわしい感動物語を紡いでくれました。hideっこさんグッジョブ。

二点目は、時系列です。

記事の方では、救出前に英霊が消えていきますが、英霊の消滅は弥生ちゃんが救出されたあとのことです。

セッションでは救出後「生き残った英霊は受肉できるのか?」と聞かれたので、「それは弥生ちゃんを殺さないとできません」と回答したところ、各陣営が英霊の消滅を認めたという流れになりました。

記事を書いてるとつい筆が乗ってしまって、事実錯誤が起こってしまいました。

申し訳ないです。でも、話として面白くなったからいいでしょ?

その他、セッションとは異なる記述がいくつかあります。

全部挙げるときりがないし、めっちゃこまかいところなので、割愛します。

 

・回想シーンについて

各陣営(敗退したキャスター以外)はクライマックス前に回想をおこなったんですが、文書として提示してくれたのはランサー陣営だけだったので、セイバーとバーサーカーについては載せられません。

さすがにランサーだけ載せるのは不平等だしってことで本編の方には掲載しませんでした。

その後、ろーずまりーさんから回想がないとランサーの行動原理がわからないって言われたので、こちらの記事で補足します。

長いので、読みたい人、ランサーがなぜ同盟を組みまくったのか気になる人は読んでみてください。

 

―ランサー回想―
「鉄さまー!」
一人の武士のもとに、和服の女性が駆け寄ってくる。
「おや、虎。今日は手合いの日でしたか。どうでしたか?」
「私の黒番でした」
「して、その勝敗は?」
「もちろん、私の勝ちです!」
女は嬉しそうに答える。
「流石ですね、虎。これで16連勝ですか。本当に負け知らずですね」
えへへ、と女は照れながら笑う。
「鉄さまこそ、最近は大変だとか…」
「ええ、この時世とあってはね。」
武士は廊下から、中庭の空を見上げる。
「この国は今、変わろうとしています。国中が、明日のことを、未来を真剣に考えています。
 それは、きっとわたしに限った話ではありません。」
「それでも…私は皆さまに争っては欲しくありません。」
女は心配そうに武士を見つめる。
「戦わずに…血を流さずに、明日を考えることは出来ないのですか?」
「…とても、難しいですね。皆が、皆の信じる明日を持っている。
 私たち幕府も、薩長も、無名の浪士でさえも。」
「存じています。私は彼らのこともよく知っていますから…」
「そうでしたね。本当に、貴女には感謝しているのですよ、虎。」
武士はそう言って、女の頭を撫でる。
彼女も、どこかこそばゆい感じもあるが、それでも童心に戻ったような温かい心持ちが嫌いではない。

「私は鉄さまが心配です。」
彼女は、続ける。
「どこか、嫌な予感がするのです。何か、思いもよらない悪いことが起こりそうな…」
「それは、先の刑ことですか」
武士は少し悲しそうな顔で答える。
「そうです。わたしも…あれは仕方のないことだとは思います。
 それでも…それでも鉄さまは、このままではあまりに孤立してしまって…」
「誰かは、泥を被らなければならないでしょう。それは、決して身分に関係なく、誰もが負うべき責任です」
武士の顔は少し強張る。
幕臣だからと言って、この波乱の時代で責を負わない選択はありません。
 むしろ、力あるものこそ、皆の前に立たなければならない。
 例えそれがやり玉に挙げられることだとしても、それがこの時代に生まれた者の務めなのです。」
「…私は、幕府や政治が、何が正しく、何が間違っているのかはわかりません。
 それでも、私は私の親しい友人たちに、血を流してほしくない。それが私の願いです。」
「貴女は…優しいですね。」
武士はフッと表情を緩める。
「大丈夫ですよ。私には貴女という、古今無双の策略家が付いているではないですか」
「私は…ただの囲碁打ちです。そんな大したものじゃありませんよ、鉄さま。」
「貴女のお陰で、ここまで争いは最小限に留められてきたのですよ。
 貴女の助言と、絶妙な人の運び方があったからこそ、ここまで来れた。」
女は、少し涙を目に貯めている。
「そんな、これで最後のようなことを仰らないで下さい…。
 鉄さまが、誰よりもこの国の事を案じておられることを知っています。
 この国の未来を思うからこそ、誰よりも戦っておられることも…!」
「大事なのは、この国です。私という個人ではありません。」
彼女にも分かっている。それが、この時代に生まれた者の宿命だ。
「私たちは横須賀の黒船で知りました。この国の見てきたものは、あまりに狭かった。
 この国は、私たちの世界は、これから大きく変わっていくでしょう。
 もしその先の未来を良くしようというのであれば、私一人の名など汚名を被ろうとも、構いませんよ。」
武士は女から離れ、城の奥へと向かう。
「鉄さま…!」
女の声は、必死だ。このまま行かせてはならないと、彼女の直感が語っている。
「大丈夫ですよ、虎。」
武士の表情は、笑顔だった。
「私に何があろうとも、貴女は私たちの、最高の棋士であった。それは変わりませんよ」
「どうか…ご無事でいて下さい」
女は、声にならない声で呟く。


それからほどなくだった。その日は雨だった。
彼女は、自宅で、一人棋譜を並べていた。
それは何も変わらない、彼女のいつもの習慣だった。
だが、数十手ほど並べた後だった。
「えっ」
思わず声を出してしまう。
白石が、自分の思いもよらぬ場所に置かれた。
何回も並べた棋譜だった。
だが彼女は、その白石を初めてみるような、そしてあまりにも予想外の一手に感じた。
この先の手順も知っている。全ての石の意味も、その打ち回しも、彼女の頭には入っているはずだった。
だが、どうしてもその白石の意味が分からない。
彼女の手は止まった。指先が震えている。
こんなことは初めてだ。
この手合いは、黒が数目差で勝つ一局だ。黒の盤面は依然優勢だ。
だが、その白石が、その異様な気配が、彼女を飲んだ。
数十分の間、彼女は碁盤を見つめ続けた。
嫌な予感がした。この白石が、何かを意味しているような気がした。

突然、彼女の目から涙が零れた。
服は部屋着のまま、傘もささず、彼女は玄関から飛び出した。
大通りには人だかりが出来ている。
「通してください!」
彼女は叫ぶ。人だかりの中心は瓦版だ。
江戸城桜田門で謀反だってよ」「あの大老はやりすぎだ、自業自得だ」
人々は口々に噂している。
だが、彼女の耳には、もう聞こえていない。
彼女は雨の中、一人立ち尽くしていた。

 

後に聞いた話では、鉄さまは、その日江戸城を出る前に謀反を伝える密書を受け取っていたらしい。
でも、鉄さまは、身辺の警護を強化はされなかった。
あのお方は、最後まで、自分の責務を全うしたのだ。
自分の、時代の中での役割を。自らの全てをかけて。
あの方の死で、時代は大きく動いた。
この事件が無ければ、この国の将来だって変わっていたかもしれない。
私はあのお方の生きざまを否定したくはない。

それでも、もし次があるなら。
もし、またこの私に機会があるとすれば。
次は、捨て石など作らない、盤石な黒地を張って見せよう。
親しいものは誰も血を流させない、完璧な結末を導いてみせよう。

 

 

【小ネタ集】

名前の由来とかです。人名に関してはPLに変な風にミスリードしてほしいと思って付けたのですが、あんまり由来に気づかれませんでした。

・舞台

荒谷市・・・島根県にある荒神谷遺跡にちなんで

須和神社・・・島根県出雲市にある須佐神社

・人名

黒霧長人

 黒霧(クロギリ)は、『空の境界』に出てくる玄桐皐月から

 長人(ナガト)は遠坂永人(遠坂家初代当主)から

 

黒霧弥生

 苗字は兄と同じ理由

 皐月が五月なので、女の子っぽい弥生(三月)にしようっていう安直な考え

 

ワンス・ハーウェイ

 EXTRAシリーズに出てくるハーウェイ兄弟と思いきや、モチーフはトワイス・H・ ピースマン(2030年の欠片の人)。トワイスは、実はハーウェイ一族に連なる人間でミドルネームのHはハーウェイを意味する。戦争孤児となった際にその才能をハーウェイ一族の人間に見込まれ養子となった。(出典:型月wiki)トワイス(2度)だからワンス(1度)という、これまた安直なネーミング。

 

ユリア・オルテンシア(市城百合亜)

 オルテンシア・・・カレン・オルテンシアから

 市城百合亜・・・プリズマ☆イリヤの登場人物、ジュリアン・エインズワースの別名、一義樹理庵(イチギ・ジュリアン)から

 

 

 

【感想とか】

最初に。ハッピーエンドが迎えられてよかった。

サイコロフィクション型TRPGGMするの初めてで、しかもオリジナルシナリオ作ってで、不安ばかりでしたが、慣れないキーピングをPLの皆さんが暖かく見守ってくださったおかげで、なんとか乗り切ることができました。感謝。

私のシナリオどうだったしょうか。楽しんでいただけたなら幸いです。

GM大変でしたー。なにって準備が大変。

PLは2人(サーヴァントとマスター)の設定だけでいいんですが、GMは人数足りない分の空きとか、NPCとかボギーの設定とかを考える必要があるんで、人一倍準備しなきゃいけないんですね。

なので、しばらく私はGMをしない宣言をします。さすがに疲れました。

PL側に回って楽をします。

いやまあ、GMも悪いとこばかりじゃないんですよ?PCを(ある程度)好き勝手もてあそべるわけですし。シナリオ自作できるし。

感想とか言いながら半分くらい愚痴になってしまいましたね。申し訳ない。

各シーンごとに感想を入れようかなとか思ったのですが、文量長くなるし、私のモチベが上がらないので、書きません。

 

最後に一言。みんなTRPGやろう。

この記事を読んだ人、興味を持った人、あるいは興味はあるんだけど、一緒にやる相手がいない・・・って人!自分から行動しないといつまでたってもTRPGできませんよ!

大丈夫。Twitterとかで呼びかければある程度集まりますから(多分)

最初は身内とかでやるのがいいと思います。

慣れたらね、ネット上で募集してる卓とか高速卓に行ってみるといいと思います。

もちろん、私を誘ってくれても構いません。むしろ誘ってくださいお願いします。(あ、でもGMはしたくないです)

だから積極的にアクション起こしてください。

クトゥルフしか知らない・・・って人でも大丈夫です。今回のセッション、全員初心者でしたから。案外、何とかなるものですよ。

だから、食わず嫌いをせずに、怖がらないで、挑戦してみてください。